学習障害172 解答欄を大きくするだけで正解しやすくなる

学習塾を見学させてもらうと、オリジナルのテキストと試験問題を作っているところもあれば、既成のテキストや試験問題集を使っているところもあります。よく見るのは、試験問題をコピーして使っているところで、経費の節減なのか、カラー印刷されている試験問題をモノクロでコピーして使っているところがあります。モノクロだからといって問題が変わるわけではないものの、色がなくなることで、色を使って注意点を示している場合には、それがわからなくなります。赤色で注意喚起しているのに、これをモノクロでコピーすると赤色の部分が薄くなって、かえって見づらくなるということもあります。
こういった場合には、モノクロでコピーしたものにカラーペンを使って注意すべきポイントを示してあげるだけで、理解しやすくなり、解きやすくもなります。そのくらいの手間はかけてほしいというのは当たり前の感覚です。
問題集は、狭いスペースで、多くの問題を出したいという感覚があって、文字が小さいという難点があります。これはコピーをするときに拡大をすればよいわけですが、問題文は読みやすくなっても、そのままのサイズでは解答欄に書きにくく、このことが正解率を低下させることにもなっています。
子どもの中には鉛筆(シャープペンシル)が正しく持てないということもあって、学習障害の子どもでは触覚の感覚過敏もあって、持ち方が悪いために細かな字が書きにくい、狭いスペースでは文字が書けないということがあります。問題文は元のサイズでも、コピーするときに解答欄を大きくして貼り付けるという方法もあるのですが、そのままのサイズになっているのは穴埋め問題に多くなっています。サイズだけでなく、書くスペースが狭すぎるということもあって、そんなときにはWordソフトを使って、打ち直してあげればよいだけのことですが、その手間も惜しんでいるところも見かけます。