同じ漢字で発音が違う異音異義語を紹介しています。今回は、か行の“き”から始まる異音異義語の第2回です。
生地「きじ」人工を施さない自然のままの質、生れつきの質。化粧を施していない素肌。布・織物などの地質。麺やパン・菓子などを作るときの火を通す前の状態の材料。陶磁器の釉を施さないもの。「せいち」生まれた土地、出生地。生命の安全を期しうる地。まだ調査されていない土地。「しょうち」出生した土地。
気色「きしょく」天気のようす、雲や風などの動き、それらにあらわれた物事の前兆。気持ちが顔色にあらわれること。怒りを顔にあらわすこと。御意向、思し召し。気持ち、気分。様子、外見、態度。「けしき」ようす、ありさま。きざし、前兆。きしょく、機嫌。気うけ、おぼえ。おぼしめし、おおせ。様子をつくろうこと、そぶりをすること。少し、いささか。情趣、おもむき。
生平「きびら」大麻で織った粗い未晒しの麻布。「せいへい」つねひごろ、ふだん。
木目「きめ」もくめ。皮膚の表面のこまかいあや。物の表面に現れたこまかいあや、手ざわりの感じ。「もくめ」材木の断面に年輪・繊維・導管・髄線などの配列が種々の模様をなして表れているもの。横に切った板の木目のように見える刀の地肌。
逆産「ぎゃくさん」政府に反対するものの財産を没収すること。「ぎゃくざん」胎児が頭から生まれないで逆に足の方から生まれること、さかご。
逆手「ぎゃくて」柔道で相手の関節を不自然に曲げいためること。物を握るときなど手を通常とは逆向きにすること。相手の攻撃の手段を逆用して自分の攻め手とすること、通常の方法とは逆の方法で対処すること。売り方が買いの手を振ったり買い方が売りの手を振ったりして相場をみだすこと。「さかて」刀などを逆に持つこと。