同じ漢字で発音が違う異音異義語を紹介しています。今回は、た行の“と”から始まる異音異義語の第2回と、な行の“な”から始まる異音意義語の第1回です。
道中「どうちゅう」道の半ば。旅行。島原・吉原その他の遊郭で遊女がある一定の日に盛装して郭内を練り歩くこと。「みちなか」道の中途。道のまん中。
湯浴「とうよく」入浴。化学実験・製薬などで湯煎を行うこと。「ゆよく」水を加熱して蒸気で物質を加熱または乾燥させる装置。
土産「どさん」土地の産物。みやげ。「みやげ」旅先で求め帰り人に贈る土地の産物。人の家を訪問する時に持って行く贈物。嫁入り・婿入りなどの時に持って行く金銭。
特種「とくしゅ」特別な種類。「とくだね」新聞などで特に手に入れた記事材料、スクープ。
床板「とこいた」床の間に張る板。「ゆかいた」床に張る板、床に張った板。
取手「とりて」柔道・相撲などのわざのうまい人。「とりで」茨城県南部の利根川北岸の市。
名代「なしろ」大化前代の皇室の私有民。「なだい」その名によってすること、名義、名目。名高いこと、著名。江戸時代の奉行所から許可を得た興行権の所有者。「みょうだい」人の代りに立つこと、代理。
何色「なにいろ」どんな色かの質問。「なんしょく」使用している色の数の質問。
何人「なにじん」どんな人種であるか。「なんにん」どのくらいの人の数か。「なんぴと」どういう人。
何分「なにぶん」いくらか。どうも、何といっても。なにとぞ、どうか。「なんぷん」いくらかの分数。
生木「なまき」地に生えている樹木。伐ちたてでなまなましい木、乾ききらない木。「なりき」果実のみのる樹木。