感情は表に出さないのが美徳とされた時代があり、これこそが日本人の特徴とされたことがあります。これはネガティブな感情のことで、ポジティブな感情は、むしろ表に出したほうがよいとの考えもあります。
ポジティブな感情というと、喜び、愛情、安らぎ、気分のよさといった感情で、これを表に出すことによって、よりよい結果に導いていくことは心理的ウェルビーイングと呼ばれています。
ウェルビーイング(well-being)は、「身体的、精神的、社会的に良好で、すべてが満たされた状態」を指しています。この良好の3要素のうち、精神的な部分がピックアップされたのが心理的ウェルビーイングと説明されることが多いものの、身体的な面も社会的な面も心理状態に大きな影響を与えています。
心理的ウェルビーイングは、創造性も生産性も高く、成功率が高まるということが言われます。ポジティブな感情で過ごすことは大切なことであっても、それが表に現れないことには周囲に伝わりにくく、自分にとっても感情を高めにくくなります。
ポジティブな感情で過ごしているときには、表情を豊かにすることで、ポジティブ感が高まります。
「嬉しいから笑顔になるのではなく、笑顔だから嬉しくなる」と言われることがあり、生き方や考え方を改めることを目的として掲げる集まりなどでは、よく耳にすることです。嬉しいの部分は“楽しい”に言い換えられることもありますが、笑顔は波のように伝播していきます。
ここで感情について書くのは、表情に現れないように隠すことではなく、事実を忘れるようにすることによって、感情を表に出さないようにしている人がいて、感情が見抜けないために失敗することがあり、それを伝えたいという気持ちがあるからです。
笑顔は大きな表情であって、笑顔の裏にある“微表情”が見抜きにくくなることはありますが、隠れた表情(実は隠れていない、見抜くことができる表情)を知ることによって、笑顔の真実を知ることができるようになります。
その真実は、「微表情の瞬間」を見抜く方法として徐々に伝えていきます。
〔日本メディカルダイエット支援機構 理事長:小林正人〕