忘れる脳力20 自分は正しい症候群その3「否認型」

自分の弱みや周囲から責められることがあると、自分を守ろうとする行動が守備ではなく、攻撃になる人がいます。「攻撃は最大の防御」とはいうものの、自分が正しい症候群の中には攻撃的に出ること、場合によっては攻撃そのものをすることが自分の正しさを証明する手段としている人が少なからずいます。

これが自分は正しい症候群の「否認型」と呼ばれるもので、攻撃に対しての過剰な防御反応とは違っています。過剰な防御反応は弱みを疲れると、まるで自分を否定されたかのように感情的になって相手を攻撃してくるのは、よくある例です。それとは違って弱みを突かれる前に相手を非難したり、相手を無視するようなことをして、自分は悪くない、正しいと見せようとします。

物事が進まなかったときには、自分の考えが間違っているということは考えず、うまくいかないのは相手のせいだということを強調する特徴があります。こういった否認型の発想があると、相手が提案していることに対して、ただ拒否をするだけでなく、明確なポイントを示さずにダメ出しをしてくることがあります。

どう解決すればよいのかを示さずに、自分の考えに合わないから、もっとよい方法があるはずという曖昧な返答しかしてこないことがあって、新たな提案をしたくてもできないような状況を作り出します。

そして、提案が出てこないと、一方的に手を引いた、それによって困ったことになったのは自分だということを言い出す、しかも共通の知人に対して話をするようなことをするので、人間関係も崩されることにもなります。

そのことを指摘しても、本人は自分は正しい、間違っていないというスタンスを貫いているので、こちらは退却するしかないという困った結果を残すことも多いのです。
〔日本メディカルダイエット支援機構 理事長:小林正人〕