新型コロナウイルスの感染拡大から免疫力を高める方法への関心が高まり、誰でも簡単にできる方法として入浴法が注目されています。温かなお湯に入るのだから、入浴をすれば身体が温まって、体温上昇によって免疫が上昇することから免疫が高まることは普通に理解できることです。とはいっても、長く入浴すると脳が温まりすぎることによって一気に血液が脳に運ばれるようになり、血圧が一時的に下がるようになります。これが“のぼせ”で、入浴は健康効果が高いといっても、長めの入浴は避けるべきだとされています。
のぼせずに、長く入浴する方法としてすすめられているのは半身浴です。半身浴の定義は、ヘソから下をお湯につけて、上半身をお湯から出して入浴する方法です。半身しか入浴していないのに、全身の入浴と同じような結果が得られるのが半身浴のメリットです。全身浴は、全身といっても足の先から頭の先までを、お湯の中に沈めるわけではなくて、肩までつかって、首から上はお湯から出しているということです。
半身浴は、のぼせずに長く入浴できることからダイエットにも有効に使われています。全身浴は10分の入浴で100kcalの脂肪燃焼の効果があるとされていて、半身浴でも同じような効果が得られるとされています。楽に続けられるのに効果が同じだとしたら、半身浴を採用したいところですが、「半身浴は寒くて続けられない」という人がいます。寒いと感じるようでは、これは間違った方法で、もはや半身浴ではありません。半身浴は、42℃以上の自律神経の交感神経の働きを盛んにする温度のお湯に10分ほどつかって、その後にヘソから上をお湯から出して、42℃以上のお湯につかり続けることを指しています。
これによって血流を維持して、全身浴と同じような効果を得ようとするものです。身体が冷えてきたら、再び42℃以上で全身浴をして充分に温まってから半身浴を続けるようにします。追い炊き式のバスタブでないなら、熱めの温度のシャワーを浴びて、とにかく身体を交感神経の働きが盛んな状態にして、充分に身体が温まった状態で半身浴を続けることです。
これが半身浴によって身体を温めて、免疫力も高める方法ということです。