新型コロナウイルスの感染拡大を抑えるための外出自粛と合わせて、運動不足は健康維持には大きなマイナスとなることから緊急事態宣言の発令のときでも、散歩とジョギングは妨げるものではないということが発信されました。しかし、外出自粛のレベルが8割減、会社も役所も8割源が求められる状況になると、歩く機会が大きく減って、このことが単純な健康度の低下というだけでなく、新型コロナウイルスの感染防止にも大きな影響を与えることが心配されています。
世界の感染状況と死亡の確率を見ていくと、国によって大きな差が現れていることから、これは国の緊急対策の結果、医療体制の違いであると言われていますが、これに加えたほうがよいのは免疫の違いです。免疫は身体によって味方になるものと敵になるものを判別して、敵だけを攻撃する身体に備わった能力を指しています。その能力の程度が免疫力となります。免疫力は民族によっても違いがあって、欧米に比較すると日本人は低くなっています。それなのに日本の感染拡大が遅くて、致死率が低いのは、これだけ対策が遅れていると言われる中でも、まだ頑張っているということが言えます。
免疫力は年齢によって徐々に低下してくるので、高齢化率が高い国は、どうしても感染拡大しやすくなります。高齢化率のトップは日本で、次がイタリアです。ポルトガル、ドイツと続いているのですが、これを見ても致死率が極めて低いドイツがランキングされているので、やはり対策こそが重要だということが見えてきます。
ウイルスは抑え込んだとしても、死滅してなくなるものではありません。治療薬が完成していれば、完全に抑え込むことができるのかもしれませんが、治療薬が望めない中では、体内に残っているウイルスとともに生きていくしかないのが宿命です。抑え込んだままにしておくには、自分自身の免疫システムの維持にかかっています。免疫力が低下しないようにすることが再び感染しないための最大の方法となるのですが、残念ながら加齢によって免疫力は低下していって、しかも日本は世界一の高齢化率なので、再び感染が始まることが懸念されています。
国民的な再感染の防止、新たなウイルスの防御を考えると、国民的な免疫強化の方法を今から始めるべきではないか、と考えています。そのために何から始めるべきなのかというと、まずは歩く機会を増やすという簡単なことから検討するべきではないかとも考えることです。