感染拡大から考える感染の勢い

新型コロナウイルスの感染拡大は、すでにオーバーシュート(感染感謝の爆発的急増)まで達しているという医療や感染学の専門家は声高に言っています。望んでも検査が受けられない状況では、毎日発表される感染者数が、どこまで実態を反映しているかわからず、公表された感染者数だけでもオーバーシュートと言ってもよい状況とは思われるものの、政府も、政府の代弁をしているかのような発言をしているコメンテーターも頑としてオーバーシュートではないと言っています。
オーバーシュートの定義は、2〜3日で感染者が倍増することということで、まだ東京でも4〜5日で倍増なので、違うと言えば違うのかもしれません。しかし、急増しているのは事実で、交通事故を起こすギリギリのタイミングでブレーキを踏んでも間に合わないので、危険が目の前に迫っていることがわかっていたら早めにブレーキを踏むのに躊躇はないはずです。事故を起こしてから、早くブレーキを踏めばよかったと悔やんでも取り返しがつかないということです。目の前に崖が迫っている、ぶつかったら必ず死ぬであろう障害物が見えているという状況と同じとの感覚です。
4月10日に1日の全国での新型コロナウイルス感染者が600人を超え、11日には700人を超えました。厚生労働省の最終的は発表では10日は656人、11日には743人となっていました。国内で初めて感染者が確認された1月16日から数え始めて、合計での感染者数が600人を超えたのは3月12日のことでした。そこから1か月もたたないうちに1日で600人を超えてしまい、合計で6005人となったという実情をみると、これは急ブレーキをかけるタイミング、それもすでに間に合わないタイミングの踏み込みになるので、まだ踏んでいないという指摘が数多くあがってきているのは当然の反応です。
無感染地域として岩手県、鳥取県と並んでいた島根県は初めての感染者が大阪で感染して県内に持ち込んでから、そのアルバイト先の店がクラスターになるというように、いきなりクラスター感染となった事実を見ると、どんな飲食店も危険だということになります。そして、いつオーバーシュートが起こるかわからないという状況ですが、首相は8割の行動制限ができればピークアウトすると言っている中、外出をしないことしか対策はないということになります。