抗酸化に関わる健康食品とメディカルダイエット4

抗酸化作用のある健康食品素材について4回目の紹介です。
セレンは微量元素の必須ミネラルの一種で、体内の過酸化物質を分解する酵素の成分であり、細胞の酸化を防ぐ抗酸化作用があります。血圧を調整するホルモンのプロスタグランジンを作るために欠かせず、セレンの補給で細胞の老化を遅らせ、生活習慣病を予防することができます。ビタミンEとともに摂取すると抗酸化効果が高まります。
ブルーベリーは北アメリカ原産の落葉低木で、果実に含まれる色素成分のアントシアニンには抗酸化作用があり、網膜の視力を保つ物質のロドプシンの再合成によって視神経の働きを高め、眼精疲労、視力改善などの作用があります。ブルーベリーには15種類のアントシアニンが含まれ、少量で視力を回復させる働きがあります。
ビルベリーは野生種のブルーベリーで、果実に含まれる色素成分のアントシアニンはブルーベリーよりも多く含まれ、活性酸素を消去する強い抗酸化作用があります。眼の網膜にはロドプシンという視力を保つ物質がありますが、アントシアニンはロドプシンに作用しやすく、視神経の働きを高めて眼精疲労、視力改善をします。
リコピンは果物や野菜の赤い色素のカロテノイドで、ビタミンEの約100倍、β‐カロテンの約2倍の抗酸化力があります。食品では、トマト、ピンクグレープフルーツに多く含まれます。LDL酸化抑制作用、がん細胞増殖抑制作用があり、心臓疾患や脳血管疾患の予防に効果があります。体内では前立腺に多く存在し、多く摂取すると前立腺がんが減少するとの報告があります。脂溶性のため、食事と一緒に摂ることで吸収されやすくなります。
ルテインはブロッコリーやケール、マリーゴールドなどに豊富に含まれる眼に多く存在している抗酸化作用のあるカロテノイドで、眼の網膜の黄斑部や水晶体のほか、乳房、子宮頸管部に蓄積されています。体内には約20種類のカロテノイドが存在していますが、黄斑部に存在しているのはルテインと、ルテインから合成されるゼアキサンチンだけです。この2種類のカロテノイドが黄斑部と水晶体に蓄積され、活性酸素による酸化から眼を守っています。紫外線を直接受ける網膜と水晶体は活性酸素が発生しやすく、活性酸素が多く発生することで加齢性黄斑変性症や白内障のリスクが高まります。ルテインは、日光による眼のダメージを防ぎ、黄斑変性症や白内障のリスク低減などの作用があります。食品では、ホウレン草やブロッコリー、ケールなどの緑黄色野菜や卵黄や果物の桃、オレンジなどに含まれますが、最も多く含まれているのはハーブとして知られるメキシコ原産のマリーゴールドの花弁です。