抗酸化12 活性酸素による細胞の破壊

細菌は1個の細胞で構成されている単細胞となっています。そのために、活性酸素によって破壊されても、他の細胞に影響が出ることはないのですが、身体の細胞は多くがつながっているために、活性酸素の影響を受け続けることになります。

細胞が破壊されたところが血管であれば血管が傷ついていくことになります。血管が傷つけられると弾力性が徐々に失われていって動脈硬化になりやすく、また血流も低下するようになります。

全身の細胞に新鮮な酸素と栄養素を運び、細胞の二酸化炭素と老廃物を運び去ることによって細胞の新陳代謝を高めているのは血液です。血管が傷んだために起こる血流の低下は全身の細胞の老化を進めていくことになります。

血流が低下すると、全身の細胞に血液を早く送って、酸素と栄養素を補給するために自律神経が反応して血圧が上昇します。血管が傷ついているところに血圧が上昇すると血管が強く刺激されることとなり、動脈硬化が促進されることになります。

動脈硬化は心疾患、脳血管疾患の要因となっています。活性酸素によって細胞が傷つけられると、発がん物質などの有害物質が細胞内に侵入しやすくなります。そのために細胞が、さらに傷みやすくなり、細胞の働きが正常に保たれにくくなっていきます。

活性酸素によって破壊されたのが膵臓や肝臓などの細胞であれば、その器官の機能が低下していくことになります。その中でも膵臓や腎臓などは活性酸素に弱い臓器であり、活性酸素が多く発生するほど、機能も低下しやすくなっています。

さらに、活性酸素による細胞の破壊が続くと機能低下が広がり、がんや糖尿病などの生活習慣病が引き起こされる原因にもなります。また、皮膚の細胞も傷つけられて、体内の老化とともに、見た目の老化も進んでいくようになります。
〔日本メディカルダイエット支援機構 理事長:小林正人〕