抗酸化18 活性酸素と皮膚老化3

日本人は、世界でも肌が弱く、日焼けや肌荒れ、シミやシワができやすい国民だと言われています。肌のトラブルに対する抵抗力は人種や生活環境など、いくつかの要因があげられていますが、最も大きな理由は角質層の薄さです。

皮膚は表皮、真皮、皮下組織に大きく分けられます。表皮は外側から角質層、顆粒層、有棘層、基底層の4層で構成されており、日本人の角質層の厚さは約0.1mmと白人と比べると3分の2ほどの厚みしかありません。一般には角質層は0.1〜0.3mmとされているため、日本人の角質層は最も薄いといえます。

日本人は角質層が薄いことによってメリットと同時にデメリットもあります。日本人は表皮が薄い分だけ真皮と皮下組織が厚く、角質層から真皮が透けて見えやすく、肌が白く見えやすい特徴があります。

角質層が剥がれやすいため、基底層で作られた細胞が有棘細胞、顆粒細胞と形を変えながら角質層まで上がってくるまでの期間が約2週間と短く、表皮の代謝サイクルのターンオーバーが起こりやすくなっています。そのため、肌の新陳代謝が盛んになり、肌の老化も進みにくくなっています。

また、日本は高温多湿の環境から皮脂腺が発達しやすく、これが日本人の皮脂量が白人よりも20%も多い理由とされていますが、皮脂量が多いことで肌水分も多くなります。こういったことによって日本人は小ジワができにくく、きめが細かく、張りがある日本女性に特有の肌を作り出していました。

ところが、今では紫外線を多く浴びるようになり、また紫外線の量も増えた上に、洗顔のしすぎや化粧品の使いすぎ、ピーリングなど皮膚にダメージを与える機会が多くなったことから、弱い肌が強い刺激を受けることになり、これがデメリットを起こす結果となっています。
〔日本メディカルダイエット支援機構 理事長:小林正人〕