抗酸化2 抗酸化のための活性酸素の理解

活性酸素の存在が多くの人に知られるようになったときには、「酸素は生きていくために必要なもので、それが活性化しているのだから健康に役立つもの」と、健康には良いものだと言われることもありました。

しかし、活性酸素についての報道が増え、テレビや新聞、雑誌などのメディアで取り上げられることが多くなると、活性酸素は健康に悪影響を与える存在であることが理解されるようになりました。

ところが、その理解は「活性酸素は身体のサビ」「細胞を酸化させるもの」という程度であって、活性酸素の実態については充分には理解されず、そのこともあって対処法として紹介されることについても正しい理解がされていなかったのが事実です。

「活性酸素は身体を動かすことで多く発生するので、あまり身体を動かさないほうがいい」、「活性酸素を消去する作用があるものを多く摂れば、活性酸素は発生しなくなる」という誤った情報がメディアで紹介されることもありました。

これは酸素と活性酸素の違いがよく理解されていなかったことも関係しています。
活性酸素は、酸素と基本的には同じ構造をしていますが、一つだけ異なっているところがあります。それは電子の数が1個だけ違うことです。

通常の酸素はプラスの電子が4個、マイナスの電子が4個の対になっています。それに対して、活性酸素はプラスの電子は4個あるものの、マイナスの電子が3個と、1個欠けています。

しかし、このマイナス電子の1個だけの欠けが、全身の健康や美容などにも大きな影響を与えることになっているのです。
〔日本メディカルダイエット支援機構 理事長:小林正人〕