抗酸化8 活性酸素の種類

活性酸素には「スーパーオキサイドラジカル」、「ヒドロキシルラジカル」、「過酸化水素」、「一重項酸素」の4種類があります。発生の仕方や毒性などに違いはあっても、同じ特徴があります。それは電子のバランスが崩れていることです。

一つの酸素は、通常はプラスの電子が4個、マイナスの電子が4個で対の形になってバランスが取れています。これに対して活性酸素は、このバランスが崩れてマイナスの電子が1個欠けた状態となっています。

電子は見ることはできないため、活性酸素を目で確認することもできません。見ることはできなくても、体内では常に活性酸素は作られ続けていて、身体に影響を与え続けています。

①スーパーオキサイドラジカル
スーパーオキシドラジカルとも呼ばれます。酸素分子から発生する最初の還元体であり、他の活性酸素の前駆体となっています。活性酸素の中では反応性が高く、活性酸素における生体損傷はスーパーオキサイドラジカルによるものとされます。

②ヒドロキシルラジカル
ヒドロキシ基(−OH)に対応するラジカルで、活性酸素の中では最も反応性が高く、酸化力も最も高くなっています。長期間は存在することができず、発生後には速やかに消滅しています。過酸化水素への紫外線の照射によって多く発生します。

③過酸化水素
H₂O₂で表される化合物で、水(H₂O)に酸素が1個多く結びついています。不安定で酸素を放出しやすく、酸素を放出するとヒロドロキシルラジカルとなります。殺菌剤や漂白剤の成分にもなっています。

④一重項酸素
紫外線で発生する活性酸素で、酸化力が強く、細胞を激しく劣化させるため皮膚や目の障害を引き起こしやすい特徴があります。抗酸化成分のリコピンやアスタキサンチンなどのカロテノイドは活性酸素の中でも一重項酸素の消去能力が高くなっています。
〔日本メディカルダイエット支援機構 理事長:小林正人〕