支援する人を支援する14 社会的障壁の解消

社会的な課題の改善を目指した活動を進めていくときに、大きな課題となることとして感じているのは社会的障壁の存在です。超高齢社会は高齢者の障害化が同時に大きく進んでいく時代であり、障害者が急増する時代でもあるということができます。

障害者という表記は「害」をイメージさせることから「障がい者」を用いる風潮があります。高齢化は心身の障害化を伴うことから、全世代の活躍の場を目指すことを考える立場として「障害者」の考えを明らかにしておく必要があります。

障害者は、障害があることだけで定義されるものではありません。障害があり、社会的な障壁があることによって日常生活や社会生活に制限を受ける人を指しています。

例えば、車椅子の利用者が2階に上がることができないのは、エレベータがなく、介助してくれる人がいないことが問題であって、社会的障壁は周囲が作っている、その環境こそが障害になっているとの考えです。

社会的障壁は物理的な状態だけでなく、制度や慣行、考え方などを含めていて、その社会的障壁が解消されていれば、障害があっても困難さを抱えずに過ごすことができるとの考えがされています。

このことは障害者の支援に関わる多くの法律の中で明記されていることですが、いまだに解消されたと感じる状態ではありません。

障害者だけでなく、すべての人が社会的障壁によって制限を受けることなく、自らが望むセカンドステージを構築することが私たちの目標です。

そのためには、より多くの専門家の参加と支援が必要であり、その支援をする人を支援するという考えは非常に重要になると認識しています。
〔特定非営利活動法人日本メディカルダイエット支援機構 理事長:小林正人〕