ダイエットは“やせる”“減量する”といった意味で捉えられることが長く続いてきました。日本を代表する辞典にも「美容・健康保持のために食事の量・種類を制限すること」と掲載されています。
しかし、ダイエット(Diet)の元々の意味は「方針、戦略、戦術、戦法、作戦」で、正しい方針に基づいた戦略や戦術などを指しています。国会の英語表記は「the Diet」です。国の方針を定め、それを戦略として進めていく機関という意味で使われています。
そこから正しい方針に基づいた生活をすることがダイエットとなり、正しい食事療法、正しい運動療法がダイエットとなりました。医療機関で食事療法を担当する栄養士の英語表記は「Dietitian」です。病気の治療や予防に特化した専門家を意味しています。
ダイエットだけでは本来の意味が伝わりにくいことから、私たちはメディカルダイエットを活動名にして、日本メディカルダイエット支援機構という法人名とした経緯があります。
メディカルは「医学の〜」と一般には訳されていますが、メディカル(Medical)の語源の「med」は癒すことを意味しています。健康を意味する「health」は「heal」の「癒す」が始まりで、メディカルとヘルスは同じ意味合いとなっています。その語源の「hal」は「調和」を意味しています。
この組み合わせから、メディカルとダイエットの組み合わせは、「癒す=調和」のための方針・戦略を示すと理解しています。
ダイエットの語源はギリシャ語の「δiaita」で、これは「生き方、生活習慣」を指しています。ダイエットは食事と運動で健康になるという考え方=生き方が重要であり、その実践として食事と運動を習慣化することが重要であるということを意味しています。
メディカル(Medical)は、病気の原因に合わせて治療・予防を確実に行うことを指していて、学問としては「健康を守り、病気に向き合って、どう生きていくかを導き出す研究分野」となります。
生活習慣は食事、運動、休養、飲酒、喫煙などを指していて、本来の生き方に合わないことをした結果が生活習慣病(肥満症、高血圧症、糖尿病、脂質異常症など)であり、その発症には本人の意識が深く関与しています。
生活習慣病の予防と改善だけでなく、なりたい自分を実現するために自分らしく生きていけるように支援するのが、メディカルダイエットの役割だと認識しています。
〔特定非営利活動法人日本メディカルダイエット支援機構 理事長:小林正人〕