小規模な教室でも大規模な教室でも共通することではあるのですが、質問に対する答え方が、講習をスムーズに進めるためにも、受講者と長く付き合うためにも重要になってきます。質問は大人数での講習になるほど、途中で話が遮られるようになることから、途中か最後に質問コーナーを設けて受け付けるということが多くなります。
しかし、質問をする人は、聞いた話の内容に、その瞬間に頭に浮かんだことを聞きたいのであって、後からの質問では聞きたいことが薄れてしまう、そのときの気持ちの高まりが消えてしまう、ということにもなります。大人数を対象に話をしていた講師に、少人数でも講習をしてもらったところ、質問で遮られるだけでなく、受講者の顔の表情が見えて話しにくくなったという声を聞くことがあります。
少人数を対象としていて、受講者全員が満足をして、全員が再び訪れてほしいと願って講習をしている方は、急な質問、話を遮るようなシーンに慣れています。すべての小規模な教室の運営者や講師が慣れているわけではなくて、これは女性の運営者、女性の講師が得意としているように感じます。ひょっとすると女性の付き合い、会話が予定していない急展開に対応しているために、アクシデントがあっても影響されずに進行させることができるという特性を備えているのかもしれません。
質問をする人は、受講数が少なければ少ないほど個人的な感覚で、個人的な質問をすることが多くなっています。それに1対1で答えていると講習は中断しかねません。そのときには1人の質問への返答であっても、講習の根幹から外れないようにしながら、全員に対して重要なポイントとして伝えるようにします。
このことは慣れと、どのような言葉の返しが必要かというテクニックはあるのですが、「とてもよい質問をされましたね」「これは他の方にも聞いてほしいことですが」などといった言葉とともに、講習をスムーズに進めていくテクニックもあって、そのテクニックを身につけてもらうことも、小規模な教室の支援の大切な項目の一つとしています。
(女性応援「教室なび」応援団・小林正人)