健康と美容に関連する教室と運営している女性と話をすると、「そんなに質問はないので」といって質問への返答の手間を計算に入れないということがあります。質問が盛んに寄せられるということは、わからないことが多いというよりも、質問をしたら答えてくれるという信頼感と、ちゃんとした答えが返ってくるという信頼感があるからです。
質問がこないというのは、講習やサービスにお客さんが満足しているから、ということは、もちろんあるとしても、質問をしても返答してくれない、返答しても満足のいく内容ではないということだと、だんだんと質問をしなくなるものです。
ある程度の質問の数があるということは信頼の証であって、質問に答えられるだけの知識や情報を持っていることが必要となります。その知識と情報があれば、安心して答えられるようになるので、自信を抱いたスムーズな返答になり、質問をした人も安心して返答やアドバイスを受け入られるようになります。
このようにして質問に答えていると、どんどんと質問が増えていって、際限がなくなるので、質問の回数を限ったり、質問の時間を制限するということを選択しようとする人もいます。しかし、質問は信頼のバロメーターであるだけではなくて、重要な情報源となっています。
私たちが女性を応援するために実施している講習でも、質問がないと、ちゃんと理解しているのか、どこに関心を示しているのかがわかりにくく、その講習で力を入れること、講習が修了してからの情報発信のレベルも見極めにくくなります。これは私たちの例ではないのですが、講習講師の中には、予定通りに進めようとして、質問には答えない、答えたとしても短く済ませて、自分のペースを乱さないようにする人が少なからずいます。
たとえペースが乱されても、質問が出たら、即座に返答する、その場で説明するのに時間がかかるような内容の場合には後に返答するということも大切になります。
(女性応援「教室なび」応援団・小林正人)