インターバル方式の運動は、無酸素運動と有酸素運動を繰り返すもので、短い時間で繰り返すものはショートインターバルと呼ばれます。これに相当するのはサーキットトレーニングで、無酸素運動としてのマシン運動と有酸素運動としてのジョギングを繰り返します。ジョギングといっても多くのところは足踏み程度です。
それぞれの運動は30秒間ずつが原則となっています。これは無酸素運動を30秒間続けると疲労物質の乳酸が発生するからですが、その後の有酸素運動を30秒間に限る必要はありません。それでも30秒ずつで繰り返すのは、無酸素運動と有酸素運動を同じ時間にして、「マシン運動→足踏み→マシン運動→足踏み」と繰り返すようにするためです。
マシンを使わなくても、歩くだけでも無酸素運動と同じようにする方法があります。それは走り出す直前の速度で歩く超速歩で、この速度では最大酸素摂取量の70%を超える強度となります。最大酸素摂取量は1分間で最大の力を発揮する運動で、走る場合には全力走(100%)となります。
この無酸素領域のウォーキングでは酸素不足を補うために体内への酸素の取り込みが多くなり、筋肉にも酸素が多く送り込まれるようになります。その酸素を使って、次の段階の普通歩行を行います。これは有酸素運動となります。時間的には超速歩は30秒間以上、普通歩行は3〜5分間を目指します。
若い人では、このインターバルウォーキングを行っても、なかなか筋肉が増えにくいのですが、体力が低下している高齢者の場合には筋肉への負荷が強くなり、筋肉を強化して、筋肉量も増やすことができるようになります。
有酸素運動ではウォーキングだけでなく、バランスボールを使ったバウンド運動も効果的な有酸素運動となります。バウンドの速度は1秒間に1回ほどが有酸素運動ですが、1秒間に2〜3回の速度でバウンドすると、やはり筋肉に多くの酸素が取り込まれて、その後のバウンドでのエネルギー代謝(脂肪代謝)が高まります。
これによって全身の細胞で発生したエネルギーが、筋肉を増やすために使われます。体脂肪を減らして、筋肉をつけるための運動として活用できるのです。
(日本メディカルダイエット支援機構 理事長:小林正人)