太る原因となる一番の理由とされるのは「早食い」です。食事をしてから満腹中枢が働くまでには15分ほどかかります。それよりも早く食べると、満腹中枢が働きにくく、食欲にストップがかけられることがないので、食べすぎになってしまいます。そのため、ダイエットをするためには、早食いの食べ方を修正して、ゆっくりと時間をかけた食事がすすめられます。
太るために、多くの量を食べたい人にとっては、ゆっくりとした食べ方は、満腹中枢のために食べる量が制限されてしまいます。そこで一気に食べることで、体脂肪を増やしたい人にも、筋肉を増やしたい人のためにも、あまり上品とはいえない早食いがすすめられることにもなります。
しかし、そんなことをしなくても多くの量を食べる方法があります。それは満腹中枢が働きにくくなる食べ方をすることで、ゆっくりと食べても可能な方法です。それは何かというと、糖質を食事の最後に食べることです。
日本人の食べ方は、ご飯があって、おかずと汁物、ご飯を交互に食べていく方法です。おかずの味付けも、ご飯とともに食べることを考えて、少し濃いめの味付けとなっています。それに対して欧米や中国大陸などでの食べ方を見てみると、おかずを先に食べて、最後にシメのようにご飯を食べます。洋食ではパンを少し食べるか、まったくパンを食べないまま最後に甘いデザートを食べています。
日本人は中華料理でも洋食でも、ご飯とともに食べ進める“日本式の中華料理”“日本式のフレンチ”という食べ方になっています。中国では日本人客にだけ、メイン料理とともに、ご飯を出すということをしている店もあります。最近では、海外の洋食店でも、同じようにするところが増えてきています。
食べ放題の焼肉店に行って、肉をたっぷりと食べるには、お腹が肉で一杯になるまで、ご飯を食べないようにして、最後にご飯で血糖値を上げて、満腹中枢が働くようにします。というのは、満腹中枢はブドウ糖の濃度に反応するからで、ブドウ糖が多く含まれる糖質は最後に食べるとよいということになります。
(日本メディカルダイエット支援機構 理事長:小林正人)