これまでの常識では「運動は20分以上しないと脂肪は燃えない」ということでしたが、メディアなどで新常識として言われるようになっているのは「少しの時間でも脂肪は燃焼する」ということです。
20分以上も運動をするのは大変だからと、短い時間の運動をしても長続きせず、結局は何もしないという人が多いことに対する警鐘の意味もあるようです。
その“新常識”が合っているのか、それとも非常識なのかということですが、それを考えるには脂肪が減っていく代謝について知ることが大切です。
脂肪細胞に蓄積された体脂肪(中性脂肪)は、運動をすることによって筋肉が動き、身体が温まることで、脂肪酸に分解されて血液中に放出されます。それまでにかかる時間は10〜15分とされています。
個人差はあるものの、人によっては15分で運動を終えたら、脂肪酸に分解されて、血液中に放出されたのに、脂肪が燃焼しなくなり、余計な脂肪として再び脂肪細胞に蓄積されるだけ、というのが“非常識”だと言っている方々の根拠の一つです。
身体を動かせば、安静時(動かないできる時)と比べるとエネルギー代謝は高まっています。脂肪細胞の中の体脂肪は減らないとしても、血液中の脂肪は筋肉などで使われて減っていくので、脂肪細胞に蓄積される体脂肪は結果として減らされていくようになります。
ただし、運動の効果を効果的に得ようとしたら、それなりの工夫は必要です。
「20分以下の運動でも脂肪は燃焼する」と言われても、実際の効果が出にくいようであったら、運動をしようとするモチベーションは高まりません。
思ったほどの効果がなければ、“新常識”と言うようなことではないわけで、モチベーションが高まる運動法を伝えてこそ、“新常識”と胸を張って言えることとなります。
〔日本メディカルダイエット支援機構 理事長:小林正人〕