日々修行123 市民活動の法人化

特定非営利活動法人(NPO法人)の制度が始まったのは1998年のことです。

1995年に阪神・淡路大震災が発生して、市民ボランティアの活動が重要であるとの認識が広まり、市民活動団体が法人格を得やすいようにすることを目的に制度化されました。

きっかけは市民活動であったものの、当時の法人格は株式会社、有限会社、財団法人、社団法人が主なもので、それ以外は法人格を持てなかったことから、さまざまな団体が特定非営利活動法人として設立されました。

制度ができたときには、都道府県内で活動する特定非営利活動法人は都道府県の所管、都道府県の本部の他に複数に事務所がある場合は内閣府の所管とされていました。

会社などとは違って資本金も財産も設立要件には入っていないという利点がある一方で、設立には都道府県や内閣府の認証が必要であり、今よりも認証の条件が格段に厳しかったこともあり、特定非営利活動法人の設立は法人設立の専門家でも困難だと言われていました。

実際に、そのとおりと感じることが多く、株式会社であれば資本金1000万円、有限会社であれば300万円を準備したほうが、よほど楽だということも多々ありました。

私が直接的に特定非営利活動法人の設立を手掛けたのは2005年のことで、臨床栄養出身の大学教授とともに特定非営利活動法人日本100キロカロリーダイエット協会を設立しました。栄養摂取を100kcal単位で考え、実践していくことを目的としていました。中心人物の大学教授は学業との関係もあって(当時は大学から副業として認められにくかった)、代表理事は私が務めました。

私たちの成果ではないとは思っているのですが、ちょうど加工食品や菓子類が100kcal単位で包装されるようになり、重量(g)からエネルギー量(kcal)が意識されることに役立ったとは思っています。

2008年には、特定非営利活動法人日本メディカルダイエット支援機構を設立して、私が 理事長となりました。その経緯については前回(日々修行122)書かせてもらいました。

その後は一般社団法人と一般財団法人の制度が始まり、特定非営利活動法人よりも縛りがないことから一般社団法人の活動を選択する人が増えて、そちらの設立と運営のサポートに移っていくことになりました。

その経験は岡山の地でも生かされています。
〔日本メディカルダイエット支援機構 理事長:小林正人〕