日々修行138 誰かの意向のテレビ番組

テレビの世界と深く関わることになったのは、全国キー局の昼の情報番組の毎日の記念日のネタを提供していたこと、納豆・豆腐・豆乳と続いた業界の全国広報の文書を作成していたこと、健康食品・サプリメントのブームから成分の有効性などを局のディレクターにレクチャーしていたことなどを、表向きにはあげています。

記念日ネタで担当していたのは健康と食品に関わることで、その元ネタは農林水産省と全国農業協同組合中央会から人脈を通じて提供してもらっていましたが、これをテレビ番組とつなげることができたのは大手広告代理店のテレビ担当部署の重鎮のおかげです。

その方との出会いについては前回(日々修行137)書かせてもらいました。

その方は、芸能分野にも通じていて、退職後は大手芸能プロダクションのテレビ企画会社の役員となっていました。その方が台湾から有名な歌手2人を日本デビューさせたことから、音楽番組の現場には頻繁に顔を出していました。

音楽番組のランキングも、音楽の賞レースも“公正”ではあるとされるものの、誰かの“攻勢”で“構成”が決められていることは公然の秘密という世界でした。(今は違っていることを願いつつの書き方ですが)

誰かの意向という“伝統”は、日本のテレビ番組の草創期から蓄積されてきたもので、当時は高かったはずのアメリカのテレビ番組が安く提供されていたのは、大手広告代理店が間に入って、アメリカの製品を販売するための戦略でした。

アメリカの豊かな生活がホームドラマで紹介されて、手に入るものなら手に入れたい便利な家電、ステータスとなる自動車、おいしい食べ物・飲み物、憧れのファッション、初めて聴く音楽、高級犬のペットなどは、事あるごとにテレビ画面を通じて流されていました。

現在のように一つの商品を売るための戦略とは違ったキャンペーン、それも消費社会を植えつけ、国民の考えを変えさせる一大キャンペーンが繰り広げられていました。

これが定着してくると、スポーツ番組、音楽番組も流されました。

私がテレビ局と深い関わりを持つことになった健康関連の番組も、実はアメリカの外圧によってサプリメントの規制緩和の意向を受けて健康ブームを盛り上げていく一環であったと言われたことがありましたが、あながち間違っているとは言えないところがあります。

戦後の一大キャンペーンのことは、実際に最前線で動いていたテレビ部署の重鎮から教えてもらいました。それと同時に、今でも続いている「誰かの意図で動かされている」テレビ番組の裏についても聞き、裏取りをするだけでなく、直接関わることにもなりました。

このことは次回(日々修行139)に書きますが、これと同じことはネットの世界でも行われていることです。
〔日本メディカルダイエット支援機構 理事長:小林正人〕