「酒」と書かれていたら、日本酒を思い浮かべるのか、それとも日本酒を含むアルコール飲料全般を思い浮かべるのかは人それぞれかもしれません。だからこそ、正確に伝えるべきで、正確に使えないと健康被害にもつながりかねません。
こんな話を書くのは、医師から「酒はやめるように」と言われた知人が日本酒のことだと思ってビールを飲んでいたということがあり、その方は肝臓を傷めて寿命を短くするようなことがあったからです。
一般的なビールはアルコール度数が5%ほどで、日本酒の15%前後に比べれば低いといっても飲む量と回数が多くなれば健康被害が出るようになることに変わりはありません。アルコールの健康面への影響は「アルコール度数×飲酒量×飲酒回数」で決まってくるのですから。
この飲酒と健康被害の例は一人だけの例ではなくて、「ワインのほうが酔いにくいから」と言って日本酒からワインに代えた方もいましたが、若くして脳血管疾患で亡くなられました。ちょうど赤ワインブームと重なった時期のことなので、赤ワインブームに関わった人(私も含めて)の責任もあるかもしれません。
他にも何例かあるのですが、糖尿病、脂質異常症、高血圧症、心疾患(心臓病)といった疾患で引き金となって亡くなられているので、酒(アルコール飲料)には、よくない印象が抱かれがちです。
お葬式やお通夜の席で、そのようなことを口にした方も何人もいました。
これは酒が悪いというよりも、飲み方の問題で、適量であれば健康を害するどころか、逆に健康効果もあるのがアルコール飲料の良さです。
だからといって誰もが飲んでもいいというわけではありませんが、少量でも、美味しいお酒を楽しむということで、厳選した酒(日本酒、焼酎、ワイン、ビール、カクテルなど)を飲むことをすすめようと、酒の研究を始めました。
その中には“日本一”と称される方々もいて、プライベートの付き合いもさせてもらいました。このことについては次回(日々修行156)以降に書いていきます。
〔日本メディカルダイエット支援機構 理事長:小林正人〕