日々修行237 長生きの秘訣

私が関わった食と健康に関わる全国PRは2002年から始まりました。2001年(厚生労働省が合併によって発足した年)に納豆の全国PRの企画が立ち上がり、2002年から全国納豆協同組合連合会による納豆PRセンターの設置と、メディア広報が始まりました。

2003年には日本豆腐協会が全国PRを始め、2004年には日本豆乳協会が同じ手法で全国PRを始めました。

私の役割は毎月のリリース発表と、記念日のイベントの総合企画で「納豆の日」(7月10日)、「豆腐の日」(10月2日)、「豆乳の日」(10月12日)は大忙しでした。特に10月の前半は2つのイベントが10日しか離れていないので、この間は休んだ記憶がありません。

その大忙しが重なった期間は3年間もありましたが、食品の健康効果、生活習慣病の予防と改善、その結果としての平均寿命の延伸については、納豆・豆腐・豆乳のおかげで、メディア(テレビの全国キー局、全国規模の新聞や雑誌など)を通じて世に広めることになりました。

納豆・豆腐・豆乳は、どれも同じ豆(大豆)なので、栄養成分や健康効果に大きな違いはないことから、健康に関するリリースのネタに困ることはなかったものの、PR期間が重なっていたことから、それぞれの違いを出して、メディアに平等に取り上げてもらうのに毎日のように新たなアイデアを出し続けていました。

そんな中で、テレビ番組や雑誌記事の中で多くの求めがあったのは、生活習慣病の予防効果の先の“長生きのための食べ方”でした。どんな食品を、どんな料理にして、どのように食べると長生きできるのかという要望に応えるために、ネタとして取り入れたのはゲノムの研究でした。

2002年に発行された『東京ゲノムベイ計画』で、東京大学医科学研究所の所長のゴーストライターを務めたことで、DNAの遺伝情報について、研究の歴史と将来展望について勉強をさせてもらいました。

そして、2002年以降の遺伝子の研究についても注目してきました。具体的な話は、ここでは省略しますが、遺伝情報の詳細と長寿遺伝子が明らかになるにつれて、何を食べれば長寿遺伝子が発動されるのか、という問い合わせが相次ぎ、今でも問い合わせメールが来ることがあります。

研究の途中経過をザックリと書くと、「よい食事、よい運動、よい睡眠」という当たり前のことになります。これから研究が進むと、何をすればよいのかがわかってくるというのが多くの研究者が話していることです。

そこで私が伝えるようにしているのは、「長生きする方法が解明されるまで長生きする」ということで、“無理なく無駄なく”生きている方法について話をさせてもらっています。
〔日本メディカルダイエット支援機構 理事長:小林正人〕