日々修行243 コンサルタントのコンサルタント

コンサルタントの中でも経営コンサルタントが、そのコンサルタント先と同じように厳しい時代になっているという話を前回(日々修行242)紹介しました。

それに続いて、コンサルタントが生き残って、コンサルタントによる企業などのコンサルティングの成果が出るようにするために何をすればよいのだろうか、ということを書かせてもらいます。

コンサルタントの存在と能力が認められるようになったのは、もちろんコンサルタントの能力があったのは一つの理由ですが、コンサルタントの支援先が細分化され、一つの世界ではトップの知識と経験がある存在であったからです。

経済活動では、ゼネラリスト(generalist)とスペシャリスト(specialist)が重要となり、全体的に判断ができるゼネラリストと、一つの分野では他に負けないスペシャリストの両方が求められています。

できることなら、各分野のスペシャリストでもあり、どの分野でも対応ができる、それも弱点がなくて、どの分野においても強い(詳しい)上に、全体的にも強いコンサルタントが期待されていました。

そんなエグゼクティブな人は、かつては存在していました。わざわざ“かつては”と書いたのは、上級の管理ができる「スペシャリスト×ゼネラリスト」がいたのですが、今の進歩が早すぎる時代に対応できる“超専門家”は、なかなか見つけられるようなものではなくなりました。

そこでコンサルタントが連合を組むということが進んでいます。それぞれの強みを活かして、弱点をカバーして、個々はスペシャリストでありながらも、全体でゼネラリストになろうという取り組みです。

これは法律事務所などでは以前から取り組まれてきたことで、弁護士であっても専門性があるので、それぞれの分野を得意とする弁護士が集結して組織として活動しています。

また、弁護士だけでなく、法律に関わる専門職(司法書士や行政書士など)も集って、さらに強みを厚くしていこうという動きです。

コンサルタントは、出身や経験などによって、強みもあれば弱み(他のコンサルタントに相談したほうがよいのではないか)もあります。そこで複数のコンサルタントが連合するという形ですが、もう一つの生き残り策があります。

それが今回のお題の「コンサルタントのコンサルタント」で、コンサルタントに対してコンサルタントをする役割です。そのコンサルタントは、コンサルタントを本業にしている必要はなくて、得意な分野があって、それに精通している人物であれば成り立ちます。

私は、その「コンサルタントのコンサルタント」を続けてきたつもりですが、今の時代の変化に対応するには「コンサルタントのコンサルタントをコンサルタントする人」が必要になってきました。

人脈の広さと深さが求められるだけに、なかなか見つからないのですが、「逆に、あなたがなるべきではないか」と言われることがあり、その可能性について本気になって考えているところです。
〔日本メディカルダイエット支援機構 理事長:小林正人〕