代謝促進成分のコエンザイムQ10、L‐カルニチン、α‐リポ酸は、エネルギー代謝を高める重要な成分であるのは間違いがないことですが、これを補っていればエネルギー代謝が高まると決めつけることはできません。
エネルギー代謝は、エネルギー源の糖質がブドウ糖に、脂質が脂肪酸に、たんぱく質がアミノ酸に分解されて、この3種類が高エネルギー物質のアセチルCoAに変化して、ミトコンドリアの中でエネルギー産生器官のTCA回路に入って、エネルギー物質のATP(アデノシン三リン酸)を作り出します。
アセチルCoAに変化するときには、水溶性ビタミンが必要になります。それもビタミンC以外の、すべての水溶性ビタミン(ビタミンB群)が必要で、このうちの一つでも不足すると、アセチルCoAへの変化が大きく低下します。
そのため、代謝促進成分と同じくらいにビタミンB群が必要というわけですが、このことを伝える活動をしているときに、代謝促進成分のサプリメントを販売している会社の代表から邪魔が入ったことがありました。
正しいことを伝えることが大切ということを常日頃、言っている研究者でもあったので、ちゃんと話をすればわかってもらえると期待はしていたのですが、販売のほうが重要ということで私の考えや研究成果は邪魔なものとされました。
それが岡山に移住してからも続けるつもりであった特定非営利活動法人(NPO法人)日本メディカルダイエット支援機構の研究活動が数年にわたって止まってしまうことになりました。
苦しい時期はあったものの、ビタミンB群の重要性を伝え、エネルギー代謝を高めることが、いかに重要かということを今も続けることができるのは、「正しい情報を正しく伝える」という法人設立時から守ってきたモットーがあったからです。
〔日本メディカルダイエット支援機構 理事長:小林正人〕