日本ウオーキング協会が主管するウオーキング大会は、長距離を黙々と歩き続けることかた「修行僧のごとき行進」と呼ばれることもあり、口の悪い人などは「コックローチ・マーチング」(ゴキブリの行進)と呼んでいました。
ウォーキングの方式は、さまざまな形がある中で、日本ウオーキング協会はマーチングリーグというオランダを発祥とする集団で長距離の完歩を目指すタイプのウォーキングスタイルを継承しています。
最も盛んに行われていたのは2005年と言われていて、その年に日本ウオーキング協会は環境省と厚生労働省の共管社団法人となりました。また、国土交通省の「美しい日本の歩きたくなるみち500選」が発表され、このコースを歩くイベントも盛んに開催されていました。
ウォーキング人口が4990万人と言われる中、日本ウオーキング協会の全国各地で開催される大会には最も多いときに年間220万人もが参加していました。
その勢いがあるウォーキングが足踏みをするような状況が2回ありました。2回目の状況は次回(日々修行92)に説明することにして、ここでは協会の不祥事の後の分裂危機について書きます。
その協会の不祥事については今もWikipediaの日本ウオーキング協会の歴史の2011年のところに残されています。詳しくは、そちらを見てもらうことにして、案の定のことで利権争いが起こりました。
利権の対象となったのは、全都道府県のウオーキング協会を現状のまま保持しようというグループと、都道府県協会を引き入れて新たな団体(一文字違いの日本ウォーキング協会)を作ろうというグループでした。後者は地方協会から声が上がりました。
両方のグループから私に接触があり、両方の話を聞かせてもらいました。そのときに、地方協会を再編成することを主導していた当時の日本ウォーキング学会の理事長が口にした言葉が気になり、協力しにくい雰囲気となりました。
その言葉は「兵隊」というもので、地方協会の役員と参加者のことを兵隊扱いして自分たちが利益を上げることが中心の話題となっていました。
ウオーキング大会の参加者が支払う参加費は少額でも、全国規模では大きな金額であり、それを狙って寄ってくる輩は、その後も続きました。
〔日本メディカルダイエット支援機構 理事長:小林正人〕