日々修行96 健康ウォーキングその2

65歳以上の人口が2025年には30%を超えるとされ、生涯に渡って自立した生活を過ごせる健康寿命を延ばすことは国と地方が一致して取り組むべき重要事項となっています。

健康寿命の延伸にはメタボリックシンドロームの予防と改善、ロコモティブシンドロームの予防と改善とともに、認知機能の保持と向上が求められています。

そのための手法として運動と栄養による健康増進があげられていますが、中でも運動による健康の維持・増進は数々のエビデンス(科学的裏付け)が得られています。

健康寿命の延伸は地方自治体が掲げる重要なテーマであり、健康ウォーキングを取り入れた健康寿命の延伸による地方創生に多くの自治体が取り組んでいます。

これらの研究と成果は、新型コロナウイルス感染症の前の社会に対応したものであって、感染拡大にあっては、活かせないまま経過を観察している状況が続きました。

感染拡大は運動や外出の機会を奪っただけでなく、健診や検診の受診を減らし、医療機関の通院者も大きく減らしました。家庭にいる時間が延びたことによる食べ過ぎと飲み過ぎ、生活リズムの変化、ストレスの増加などによって、国民の健康度は大きく低下しました。

これを回復させるためには、以前と同じ対策だけでは不十分であり、より効果が得えられる健康づくりとして、健康ウォーキングによる実践と、他の健康づくりの基本となる講習を組み合わせた実践に期待が寄せられています。

これまでウォーキングに長らく関わってきた身としては、この期待に応えることができるように、健康ウォーキングの手法の研究は、それこそ歩くことができる間は続けていくつもりです。

年々老いていく身体が、歩くことによって、どの程度変化するのか、良いテーマを得たと考えて、無理なく無駄のないウォーキング研究を続けています。
〔日本メディカルダイエット支援機構 理事長:小林正人〕