日本人の体質改善とヒトケミカル

日本人の体質の特徴は何か、そもそも体質とは何かということについては、このサイトの「体質改善」を見てほしいのですが、日本人は冷えやすい、太りやすいという長い歴史的環境から生まれた体質を抱えています。腸が長いのも血圧や血糖値が上昇しやすいのも体質が大きく関係しています。日本人の体質については日本メディカルダイエット支援機構の理事が著者として『本当は健康寿命が短い日本人の体質』(宝島社刊)を表しています。その最後のほうにヒトケミカルの体質改善に関する研究成果の一部を紹介させてもらっています。
これを見て、「体質に問題があると煽っておいて、商品でも売ろうとしているのか」と聞いてきたメディア関係者がいましたが、それは完全な的外れです。日本メディカルダイエット支援機構は、公益100%の特定非営利活動法人(NPO法人)で、収益を得てよいのは教育と情報発信だけという約束で内閣府からの認証を得たという経緯があります。そのためにNPO法人の活動としても物売りに関われないだけでなく、役員もNPO法人を通じては収益活動を行っていません。純粋に“教育的情報発信”に徹しています。
当NPO法人の理事長は個人として食品の表示の法律講習を行っています。健康食品は食品なので、その広告宣伝の表示も教育の範囲となってます。健康食品の表示というと、いわゆる効能効果を述べることと勘違いされることもあります。それを販売会社に代わって行ってくれる人は“有難い存在”ということになるかもしれませんが、むしろ言ってはいけないことを教えているので“有難迷惑の存在”にもなっています。そんな当NPO法人が、ヒトケミカルに限っては有効性を強調した広報活動をしています。もちろん、素材としての有効性であって、特定の商品についてではありません。
ヒトケミカルというのは体内で作用する生理活性物質のうちエネルギー代謝に必要な成分で、ビタミンもミネラルも多くの種類が必要となっています。その他に重要な3種類の成分があって、そのα‐リポ酸、L‐カルニチン、コエンザイムQ10は三大ヒトケミカルと呼ばれています。この三大ヒトケミカルは、三大栄養素(糖質、脂質、たんぱく質)を細胞のミトコンドリア内で燃焼させてエネルギーを作り出すために必要な成分であり、体内で合成されています。合成されているものの20歳代をピークに減少し続け、これが不足するとエネルギー発生量が少なくなり、それが冷えや脂肪燃焼低下など体質的な問題を加速させています。
三大ヒトケミカルは食品に含まれていますが、体内で合成されることもあって、吸収率が低いという弱点があります。となると医薬品かサプリメントの出番となりますが、三大ヒトケミカルは医薬品の成分であったものが規制緩和から食品にも使われることになり、サプリメントにも使われています。
ただ、ダイエットのための素材としてはじめに取り上げられたこともあって、やせたい人が摂るもの、若い人は体内で多く合成されるので必要ないものという間違った使い方が広まってしまいました。ダイエットということでは脂肪の燃焼に目が奪われましたが、燃焼によって作られるエネルギーが重要で、それが身体を正常に働かせることになっているのです。体質的な弱点はヒトケミカルの不足が原因で、弱点を補う味方になるのもヒトケミカルだということから、体質研究の一分野としてヒトケミカルを加えているのです。
α‐リポ酸、L‐カルニチン、コエンザイムQ10については、このサイトの「サプリメント事典」を参照してください。