欧米人は体が温かいということを感じる機会は、いくつかありますが、その中で日常的に見かけるのは薄着です。春先や秋口の日本人なら長袖に上着を着ないと少し寒さを感じるような季節でも、欧米から日本に旅行で訪れた方々は半袖で外出しているのを見かけます。外国人の観光客が多い地域では、多くの人が感じていることだと思います。
屋外の国際的なスポーツ競技大会で小雨が降ってくると、「欧米人が集まっているところだけ湯気が立っている」というのは運動関係者がよく口にすることです。日本人には不快に感じるような小雨も、欧米人は「気持ちのいいミスト(霧)」と言って、傘もささずに歩いています。それだけ欧米人は体温が高いという証拠です。
これは欧米人の体温が高いからです。日本人は37.5℃を超えると高熱とされますが、アメリカでは38℃までは平熱の範囲です。この差は血液の温度に関係しています。日本人の血液の温度は37~38℃ですが、欧米人の血液の温度は39℃ほどと高めになっています。欧米人だけでなく、北方系のアジア人で肉食が多い中国、韓国、モンゴルなどの方々も血液の温度が高くなっています。
血液の温度が高いほど免疫が高まっていきますが、それだけではなく、体が作り出すエネルギー量も増えていきます。全身の細胞は温まっている状態のときに代謝が高まりやすく、代謝が高まれば、細胞の中でエネルギーを作り出す能力も高まるため、さらに細胞が温まっていくという好循環になります。体が温かい人は、もっと体が温まり、逆に体が冷える人は、さらに冷えやすくなると言うこともできます。