楽しくない食事は免疫を低下させる

新型コロナウイルス対策として、営業時間の短縮、入店時に検温、手指のアルコール消毒、外食店は席の間隔を開ける、客席の間にパネルを入れる、横並びで座る、メニューは通常と違う限定、メニューは使い捨て、食事中は会話をしない、従業員の減少、従業員はマスクとフェイスガードを着用、大皿での提供はなし、提供するとき従業員は手袋も使用、従業員は客にできるだけ声かけしない、サービスの一部を客にやらせる、支払いはトレーを介して行う、などなど、これまでの様式とは異なる“新しいサービス様式”の店舗が増えています。中には店舗内の提供よりもテイクアウト、デリバリーに力を入れている外食店も増えていて、これまでと同じように楽しむというわけにいかなくても、我慢をして食べるしかないということにもなっています。
外食店の魅力は味だけでなく、サービスも重要で、店舗の環境も含めたサービスがあるから美味しく食べられるということも少なくありません。それなのに感染対策最優先で出されたら、美味しいはずの料理も、そうではなくなってしまいます。免疫を高める効果がある食材を使った免疫強化料理を提供する店舗も登場していますが、その効果がある料理を食べたとしても、楽しくない店舗で食べるのでは、せっかくの免疫強化の効果も出にくくなってしまいます。
というのは、楽しくないと感じながらの食事は、重要な免疫細胞であるNK(ナチュラルキラー)細胞の働きを低下させることにもなるからです。
免疫細胞には白血球とリンパ球があります。白血球は好中球とマクロファージが主なもので、リンパ球にはB細胞とT細胞があります。B細胞は外敵と戦う抗体を作り出しています。T細胞には攻撃型のキラーT細胞、キラーT細胞の働くすぎを抑えるサプレッサーT細胞、そして腫瘍を攻撃するNK細胞があります。この強力なNK細胞が、楽しくない食事をすることによって充分に働かなくなってしまうのです。
そんな楽しくない環境での外食をするくらいなら、味は特別ではないとしても家庭で食べるほうが免疫強化のためには重要ではないか、という話です。