次世代に「記念日」を残そう1

記念日は、以前から日本人の好きなイベントで、歌人の俵万智さんの「サラダ記念日」の発売をきっかけに“記念日”という言葉もヒットしました。そのころに農林水産省が業界をあげての食材のイベントを考えていて、それが記念日とマッチして、食品に関する記念日が増えて、今では記念日といえば食べ物という雰囲気があります。それに乗ったわけではないのですが、日本メディカルダイエット支援機構では、食べ物に限らず広く健康に関わる記念日を紹介しています。ホームページの中では月日と記念日名、制定団体などを簡単に紹介しているだけですが、これを整理していくと、いくつかのパターンがあることがわかります。
実際に私たちが広報に関わったものでは、7月10日の「納豆の日」、10月2日の「豆腐の日」があります。見てわかるように語呂合わせで決められた記念日で、納豆の日は全国納豆協同組合連合会、豆腐の日は日本豆腐協会が制定しました。イベントを仕掛ける側としては3か月ほどの間隔は、ちょうどいい感じでした。同じ大豆を使った商品ということで豆乳にも目をつけて、日本豆乳協会の関係者と打ち合わせもしたのですが、「豆乳の日」は10月12日で、10(とう)2(にゅう)と、こちらも語呂合わせです。連続イベントとしては納豆、豆腐、豆乳は面白い素材だったのですが、わずか10日の間隔ではイベントを仕掛ける側が大変なので、こちらは手をつけることはありませんでした。
大手広告代理店が記念日イベントを売り込むときに、依頼がありました。それは新たな記念日を作り出してPRすることではなくて、記念日がない日を探すことで、そのために一覧表を作りました。今から20年ほど前のことですが、それでも220日は埋まっていました。今では記念日は366日(閏年も入れて)すべて埋まっています。
語呂合わせによる記念日は業界団体だけでなく、中小企業から趣味の集まりの団体まで制定していて、新たなものを作って打ち出したもの勝ちという状態です。もちろん、有名な記念日と重ならないようにしないと、霞んでしまうので、いくら語呂合わせができても月日の選択は重要です。