歩くことは脳機能を向上させる

認知症は年齢を重ねると必ず起こるものと考えられています。いかに発症を遅くさせるかが重要ということで、そのための方策として歩行数を増やすことがすすめられています。
スマートウエルネスコミュニティ協議会(SWC)の研究発表によると、SWCがすすめる歩行数の増加による健康づくりによって暦年齢が58歳の人の体力年齢が3か月後に65.4歳から60.9歳に4.5歳も若返り、健康づくり実施群は対照群(平均年齢70歳)に比べて4年後の医療費は1人当たり約9万円抑制されたと報告されています。
ウォーキングは有酸素運動によって全身の血流が促進され、脳の血流が高まることが知られています。アルツハイマー病発症に対する危険因子で最も影響度が高いのは「身体的不活動」、いわゆる運動不足で、うつや肥満、喫煙を大きく上回っています。
中之条研究では、1日に7000歩以上、中強度活動時間15分以上のグループでは認知症がいなかったと報告されています。中之条研究は群馬県中之条町の65歳以上の5000人を対象としたものだけに、この結果は驚きをもって見られています。
海外の研究では、認知症の予防には脳トレーニングよりもウォーキングを中心とした運動のほうが効果があるとの研究成果があり、中でもノルディックウォーキングの効果が認められています。