歩くことは健康の維持によいことは普通に知られています。ここでいう健康は身体の健康とともに、脳の健康も含まれていて、歩くことによって認知機能が高まり、認知症の予防にもつながることが知られています。歩くことは健康によいといっても、全国各地で開催されているウォーキング大会の参加者を見ると、健康的な歩き方ではない人も多く、このままの姿勢で歩き続けると身体を傷める危険性があるのにと思われる人を目にすることがよくことがあります。
ウォーキング大会は全国で実施されていますが、その中でも大規模なものは日本ウオーキング協会が主管して自治体が主催して実施されているもので、この大会はウオーキング大会と呼ばれ、2デーマーチ、3デーマーチという連続した日で歩くイベントが開催されています。現在は新型コロナウイルスの感染防止のために大規模なウオーキング大会も例会と呼ばれる地域のイベントも相次いで中止となっています。これは3密の密閉、密集、密接のうち外でのイベントであるので密閉には当たらないとしても集団で何時間も歩く、しかも話をしながら歩く機会も多いので、今のご時世では中止も仕方がないという状況です。
それでも歩く機会は必要で、今も地域ではイベントは開催されています。このことについて情報を得ようと日本ウオーキング協会に連絡をしてみたら、事務局自体が業務停止になっていました。
歩くことによって健康に害を与えるとして指摘されているのは膝の故障です。膝の軟骨は年齢によって減っていくもので、強く刺激すること、刺激が長く続くことによって軟骨がすり減って、膝に痛みが生じるようになります。今では膝の軟骨は、その成分であるグルコサミン、潤滑成分のコンドロイチンを摂ることで回復していくことも知られるようになりました。
歩く姿勢がよくないと膝の軟骨が受ける刺激が強くなり、すり減りやすくなるので、正しい姿勢、正しい歩き方を伝えて、それを熟知してから歩くようにしてほしいと、歩く姿勢のために膝を傷めて歩けなくなる人を見るたびに思いを強くしているところです。