活躍社会推進13 児童発達サポーターからのスタート

発達障害は、その特性は生涯にわたって続くものです。発達障害は子どものころに発現して、その支援活動は子ども(18歳未満)が中心になっていることから、子どもだけも問題との誤った認識をしている人も少なくありません。

発達障害は3歳児健診で発見されることが多く、それ以降は生涯にわたってサポートが必要な状態は続きます。

これに対して認知症は、認知症患者の発症からの寿命は、5〜12年とされています。これは日本人が長寿であることと関係があります。認知症の種類によっても差があり、アルツハイマー型認知症では平均8.2年、血管性認知症では平均6.6年となっています。

支援活動は、対象者の人数と期間が負荷の状態に影響します。支援の困難さは状態によって異なるものの、発達障害は生涯にわたるサポートが必要という状態を考えると、幅広く、さまざまな支援が重要であり、そのための認識の普及・拡大が欠かせないことがわかります。

発達障害の支援の長さを考えると、理解をして、できるところから支えていくサポーターの活動は発現から最期のときまで続けるべきものかもしれませんが、子どものときの早期発見と早期支援が障害とされる部分を抑えていくことにもつながります。

そういった意味で、サポーターの名称は「児童発達サポーター」としています。

本来であれば、認知症サポーターのように国が主導して、上から下へと浸透させていく形であってもおかしくないところですが、地域から始めて、その理解者を徐々に広げていくことが必要であろうと考えています。

支援活動というと、公助、共助、自助と分けられることがあります。発達障害児への支援は発達障害者支援法や児童福祉法などの制度に基づいて、公助としても実施されていますが、実際の対応は自助に頼っているところがあります。

児童発達サポーターは、自助に負うところが多い現状の発達障害を共助、地域公共団体の公助へのつなげていく活動であると強く認識しています。
〔日本メディカルダイエット支援機構 理事長:小林正人〕