活躍社会推進17 学習障害の特徴

発達障害の特性があると学習に影響が出やすくなります。発達障害は自閉症スペクトラム障害、注意欠陥・多動性障害、学習障害に大きく分けられます。他にもあるものの、この3種類が大半を占めています。

自閉症スペクトラム障害でも注意欠陥・多動性障害でも、その特性から学習面に支障が出やすくなっています。自閉症スペクトラム障害は、一つのことに集中しすぎる特性があることから、周囲に目が行き届かなくなり、全体的に学ぶのが困難になることが指摘されています。

注意欠陥・多動性障害は、自閉症スペクトラム障害とは逆に、周囲に目が奪われて、一つのことに集中しにくくなることから学習で困難さが生じやすくなります。そのために、発達障害の困難さで最も多いのは学習障害だとされています。

自閉症スペクトラム障害も注意欠陥・多動性障害も、それぞれの特性が着目されて、その改善が第一に取り組まれます。それは改善の取り組みとしては正しい選択ではあっても、それと同時に考えるようにしてほしいのは、学習障害も同時に起こっているとの認識です。

学習障害は、3種類の特性があげられています。それは識字障害、書字障害、算数障害です。それぞれ簡単に紹介すると、識字障害は文字が読めないこと、書字障害は文字が書けないこと、算数障害は計算ができないことと説明されています。

これだけのことではなくて、それぞれについて他にも学習面で困難さがあるのですが、文字が読めないこと、文字が書けないこと、計算ができないことが学ぶことで困難さが大きいことから、その面が強調されがちです。

また、3種類の特性が別々に生じているように思われて、それぞれの改善がすすめられるようになりがちですが、学習の困難さということでは連続して起こっていることがあります。

文字が読めないと、その文字を書こうとしても書字が進まないというのは、よく見られることです。まずは識字障害の改善に取り組むことによって、書字障害も合わせて改善を図っていくことができるという認識も必要です。

算数障害は計算が主に考えられていますが、計算の能力が高まってきてもテストで力が発揮できないことが多く見られます。それはテスト問題で質問されている意味がわからないために取りかかることができないということで、これも識字障害を改善することが大切になります。

識字障害の改善というのは、文字を読むことができるようにするということだけでなく、読んで、その意味を理解する、理解したら次の行動を起こすことができる能力を引き出すことが重要になるということです。
〔日本メディカルダイエット支援機構 理事長:小林正人〕