発達障害の学習障害は、自閉症スペクトラム障害、注意欠陥・多動性障害とともに、三大発達障害と呼ばれています。学習障害は単独で現れるとは限らず、他の発達障害によっても起こりやすくなります。
〔自閉症スペクトラム障害〕
自閉症スペクトラム障害は、物事の理解の仕方や感覚の感じ方が異なり、対人関係・社会性の障害がみられ、パターン化した行動やこだわりがあるという特徴がみられます。
学習面では、自分の話したいことだけを一方的に話す、臨機応変な対応が苦手で急な予定の変更や突発的な出来事に適応しづらい、独特のこだわりがあり、その秩序が乱れると混乱するといったことがあることから、そのことを周囲に指摘されたり、感情の高まりがあると自分の席に座り続けることが辛くなり、教室から抜け出そうとすることがあります。
座席に座り続け、学習に集中をさせるためには、その子どもの感情の変化を注視して状況を把握すると同時に、変化を察知したら、できるだけ早く声かけをして、対応することが求められます。
〔注意欠陥・多動性障害〕
注意欠陥・多動性障害は、多動・衝動性では、座っていても手足をもじもじする、席を離れる、しゃべりすぎる、順番を待つのが難しいなどの特徴があり、授業中に席に座っていることが難しく、教室をウロウロしたり、教室の外に出ていくこともみられます。
多動・衝動性の行動を理解して、教室内を歩き回る、教室から出て行くということがあっても行動を止めることなく、本人がやりたいように行動をさせて、気分や感情が治まって席に戻るまで待つことが本来の対応となります。
学習中に守るべきルールを言い、頭で理解しても行動が抑えられない場合も少なくありません。イライラ感が高まり、座り続けることが難しい子どもであっても、別の刺激があると、それに集中して感情を抑えられることもあります。
その方法としては、机の下側に刺激があるもの(人工芝など)を貼り、それを手で触れることによって刺激を得て、感情をコントロールする手法が有効になることが知られています。
〔日本メディカルダイエット支援機構 理事長:小林正人〕