活躍社会推進32 算数機能を高めるツール

生活に必要な計算として、まず思い浮かべるのはお金の使い方です。

商店に数多く並んでいる商品の中からほしいものを探して、その中から手持ちの金額で買うことができるものを分類・選択します。

価格が消費税込みで198円であったら、100円玉1枚、50円玉1枚、10円玉4枚、5円玉1枚、1円玉3枚を出せば買えるわけで、それだけのコインを財布から出すことになります。

もちろん、お釣りをもらってもよいわけで、100円玉を2枚出して、2円のお釣りを受け取ります。その計算ができていれば1円玉が2枚出されても驚かずに反応できます。198円なら、お釣りは2円というのはわかりやすくなっています。

ところが、500円玉、1000円札、5000円札、1万円札となると、出されたお釣りが正しいのかどうか、わからなくなるという子どももいます。

こういったことを、お金という身近なものを使ったとしても、例題と感じているうちは、なかなか身につくところまではいかないことが指摘されています。

金銭の出し入れの計算がわからなくても、電卓やスマホの計算アプリがあれば問題なくこなすことができます。しかし、実際の商売の場でツールを使っていたら時間がかかり、客を待たせることになります。

お釣りを間違えて、少なく渡すようなことを防ぐつもりであっても、現実社会ではできないこととなっています。

“お店屋さんごっこ”でお金と商品の交換を体験させることを発達改善の教育として行っているところもありますが、“ごっこ”では厳しさが違っています。

そこで責任を持ってお金の計算がわかるように、実際のお客さんを相手に駄菓子の販売をするということを実践して成果をあげている教育団体もあります。
〔日本メディカルダイエット支援機構 理事長:小林正人〕