昨日、混雑したところでポールを使って歩いている人のことを書いたら、早速、同意見という連絡が複数ありました。混雑しているところだと前を歩いている人の上半身しか見えないことがあり、杖をついて歩く高齢者を見抜いて少し離れて歩くようにすることはできても、まさか両手にポールを持って、その支えで普通の速度で歩いているとは思わないので、ポールにぶつかったり、足先を引っかけて転びそうになるという危険性があります。
危ないのは周りの人だけではなく、ポールで身体を支えて歩いている人が、ポールを足で蹴られるようなことになると転ぶ危険性も高まります。
ポールを持って、外を歩く人が増えたのはよいことであっても、それが事故につながるのでは、せっかくのノルディックウォーキングの健康効果が台無しにもなりかねません。
そういったことをしないように、ということは、ノルディックウォーキングを普及し、資格認定を行っている団体でも、しっかりと教えているはずです。教えるほうは、しっかりとしていても、教わるほうが高齢者であった場合には、よく聞いていなかったり、そのときには覚えたのに大事な注意点を忘れるというのは、65歳以上の4人に1人が認知症か軽度認知障害という現在の状況を考えると、個人のマナーやモラルに任せるのではなく、社会的にも何らかの方策を取るのが、高齢化社会、地域によっては高齢社会となっている時代には必要なことです。
先端が丸い前にポールを突くタイプは安定性がよいのですが、先端のアスファルトパッドが45度の角度になったノルディックウォーキング用のポールを高齢者が持ち、それを両手の杖のようにして駅の構内を歩いているのを見たときは驚きました。45度の角度はポールを後方に突くためのもので、それを前に突いたらアスファルトパッドの地面と触れる部分が狭くなって、安定性が欠けます。これは使っている人のせいというよりも、ポールを販売した人、高齢者の周りにいる人のせいという話をさせてもらいました。