同音異義語は国語の学習の中で初めのころに登場します。同音異義語は同じ音で違う意味の言葉ということで、「きかい」は機械、機会、器械、奇怪、最近では鬼界も登場していて、これは漢字を覚えていく中で新たなものが登場するたびに追加更新して記憶する数を増やしていくことになります。パソコンの文字変換で、文章の流れとは異なる漢字が出てきても、漢字と意味が合致していないと変換ミスを起こすことになります。
頭の中に記憶して、その記憶どおりに筆記することができるようになるためには、書き文字の詳細を理解していなければなりません。パソコン画面に打ち込んだら、その候補の漢字が次々に登場して、その中から選んでクリックするだけ、というのとは脳の使い方と負荷が異なります。
それでも同音異義語は漢字の意味を知っていれば対処できますが、異音異義語となると実際の意味を把握していないことには正しい読み方ができず、間違ったまま読んでいたということにもなりかねません。
同音異義語は教科の中でも一覧表が作られているので、ある意味では丸暗記をすることも可能です。ところが、異音意義語の場合には一覧表は存在していなくて、これを面白がって作成している私たちのような者が作っているだけです。しかし、言葉を覚えていくときには脳の使い方を鍛えられることであり、教師でもよくわかっていないことを覚えるのが子どもたちのモチベーションを高めることにもなります。
すべてではないものの、日本メディカルダイエット支援機構のホームページの最新情報の中の「学習障害」41〜87の47回に渡って「異音意義語は面白い」というテーマで例をあげています。その始まりは、あ行の“あ”から始まる異音異義語で、一番初めの出てくる白馬は「あおうま」と読んで白馬、葦毛の馬を意味する場合と、「しろうま」と読んで毛色の白い馬、にごり酒を意味する場合、そして「はくば」と読んで白い馬を意味しています。次に紹介している青梅は「あおうめ」と読んで未熟で青い梅の果実、「おうめ」と読んで東京都西部の市の名称となります。
辞書を引けば、他の表現がされていることも当然のようにあります。辞書を引く機会は以前に比べると減っていて、パソコンやアプリ、電子辞書で済ませることも多いかと思います。しかし、いろいろな辞書を引いて、どんな表現がされているのか、その言葉は、どの辞書が最も詳しいのか、もしくはわかりやすいのか、そういったことを比較しながら読み進めていくのは積極学習のきっかけになります。ここで覚えた異音意義語は生涯に渡って使えるものであり、私たちが例示したものを使って、これを超える独自の異音意義語辞典を、それぞれの子どもに作っていってほしいとの願いもあって、47回という連続掲載を行った次第です。