発達障害の改善のために、特性に合わせた栄養面でのサポートを進める発達栄養サポーターは、本来なら国の仕事、日本栄養士会の仕事かもしれません。身体と脳の成長に関わる栄養面での支援は、そう簡単なものではないことは充分に承知しています。
私たちが発達障害支援、学習障害支援、栄養改善などの活動を重ねてきたからといっても、それらを組み合わせれば正解につながるわけではないことも充分に承知しています。本来なら完全に正解を見つけ出し、誰にも同じような結果が与えられる内容を構築してから始めたほうがよいことも理解しています。
しかし、その完成を待っていられるような状態ではなくて、すぐにもアプローチする、それもできるところから取りかからなければならない状態である子どもが数多くいることがわかっているからです。
発達障害児は、日々の変化が激しく、前日までの正解が翌日は不正解になることもあります。前日までは食べられていたものが、翌日には食べられなくなり、それを無理強いさせるようなことをすること、発達障害の状態を悪くさせるようなことにもなります。
そのため、日々の個別対応が重要で、学んだことが常に不正解になる可能性がある中での対応となります。これに応えるためには、常に変化に対応できる知識と情報が必要で、そのすべてを通常の講習で知ることは難しくなっています。
発達障害への即応には、変化が起こり、対応に迷ったときのバックアップ体制が重要になります。だから、資格認定方式を採用して、常に最新情報を発信して、疑問や質問に応えられる体制としています。
講習を実施する私たちだけでは不可能なこともあり、さまざまな専門家と交流して、いつでも対応できる体制づくりが重要になります。その体制づくりが可能になったことから、発達栄養アドバイザー講習をスタートさせることになったのです。
〔発達支援推進協議会 小林正人〕