発達栄養学と教育栄養学の違い

日本メディカルダイエット支援機構のWEBサイトの最新情報は、その名の範囲を超えて、テーマを定めた最新のコンテンツを提供しています。これまでに新型コロナウイルス感染症、発達障害、日本人の体質、ウォーキングなどの情報をまとめて提供してきて、今は発達栄養学、学習障害、健康寿命延伸のための提言の情報を提供しています。
発達栄養学は、発達障害児が健全に成長するための栄養学で、発達障害児は国内に10%は存在しているとされることからニーズが高く、関心が高まっています。発達障害は自閉症スペクトラム障害、注意欠陥・多動性障害、学習障害に大きく分けられます。それぞれ単独で起こるわけではなくて、重なり合うことがあり、3つが重なっている場合もあります。自閉症スペクトラム障害にみられることが多い感覚過敏によって味覚・触覚・嗅覚・視覚・聴覚が過敏になることで食事に大きな影響が出ることだけでなく、発達障害では自律神経の調整が乱れやすく、そのための食欲にも消化、吸収にも、そして腸の蠕動運動にも排泄にも影響が出てきます。
栄養学というと食品に含まれる栄養素が注目される食物栄養学から、食べる人間の機能に重点を置いた人間栄養学に移ってきましたが、さらに進められたのが食べる人の特性に合わせた栄養学です。その食べる人の特性の中から発達障害に特化したのが発達栄養学です。といっても、発達障害児だけが対象ではなくて、最も栄養指導が困難な発達障害児に対応できる栄養学であることから、成長・発達過程にある子どもに対して全般的に対応できる内容となっています。
発達栄養学の中でも、さらに学ぶ能力を向上させることに特化したのが教育栄養学です。ただ発達栄養学の一部を抜き出したということではなくて、教育に必要な脳を含めた心身の発育のためにエネルギー代謝を高めることを大きな目的としています。全身に60兆個もあるとされる細胞の中で作り出されたエネルギーは、その細胞の中でしか働くことができません。全身の細胞のエネルギー代謝を高めるための方法を、あらゆる方向から突き詰めて、教育成果をあげることに取り組むのが教育栄養学です。