発達栄養学139 食育推進に当たっての目標

食育を国民運動として推進するためには、多くの関係者の理解があって、共通の目標を掲げて、それを達成することを目指して連携・協働して取り組むことが有効となります。音頭を取るのは国や地方公共団体ではあっても、学校でも家庭でも実効性がある方法に取り組めるように教師や保護者の認識も問われることになります。
そこで食育推進基本計画では、食育推進に当たっての目標として15の項目を掲げています。これを見ると、一部は国や地方公共団体の役割となっていますが、学校教育だけでも家庭での指導だけでもなくて、まさに連携・協働が必要であることがわかります。
*食育に関心を持っている国民を増やす
*朝食または夕食を家族で一緒に食べる「共食」の回数を増やす
*地域等で共食したいと思う人が共食する割合を増やす
*朝食を欠食する国民を減らす
*中学校における学校給食の実施率を上げる
*学校給食における地場産物等を使用する割合を増やす
*栄養バランスに配慮した食生活を実践する国民を増やす
*生活習慣病の予防や改善のために、普段から適正体重の維持や減塩等に気をつけた食生活を実践する国民を増やす
*ゆっくりよく噛んで食べる国民を増やす
*食育の推進に関わるボランティアの数を増やす
*農林漁業体験を経験した国民を増やす
*食品ロス削減のために何らかの行動をしている国民を増やす
*地域や家庭で受け継がれてきた伝統的な料理や作法等を継承し、伝えている国民を増やす
*食品の安全性について基礎的な知識を持ち、自ら判断する国民を増やす
*推進計画を作成・実施している市町村を増やす