発達栄養学144 食に関する指導の目標

文部科学省の「食に関する指導の手引」では、学校教育活動全体を通して、学校における食育の推進を図り、食に関わる資質・能力を育成することを目指して、3項目をあげています。
〔知識・技能〕食事の重要性や栄養バランス、食文化などについての理解を図り、健康で健全な食生活に関する知識や技能を身に付けるようにする。
〔思考力・判断力・表現力〕食生活や食の選択について、正しい知識・情報に基づき、自ら管理したり判断したりできる能力を養う。
〔学びに向かう力・人間性〕主体的に、自他の健康な食生活を実現しようとし、食や食文化、食料の生産などに関わる人々に対して感謝する心を育み、食事のマナーや食事を通じた人間関係形成能力を養う。
食育の視点として、6項目を掲げていますが、これを再整理して、食に関する指導がさらに実践しやすいように示されています。
〔食事の重要性〕食事の重要性、食事の喜び、楽しさを理解する。
〔心身の健康〕心身の成長や健康の保持増進の上で望ましい栄養や食事の取り方を理解し、自ら管理していく能力を身に付ける。
〔食品を選択する能力〕正しい知識・情報に基づいて、食品の品質、安全性などについて自ら判断できる能力を身に付ける。
〔感謝の心〕食べ物を大事にし、食料の生産などに関わる人々へ感謝する心をもつ。
〔社会性〕食事のマナーや食事を通じた人間関係形成能力を身に付ける。
〔食文化〕各地域の産物、食文化や食に関わる歴史などを理解し、尊重する心をもつ。
(各項目の詳細については次回から紹介)