文部科学省の「食に関する指導の手引」では教科ごとの食に関する指導を各論として掲載しています。ここでは社会の各学年の食に関連する内容(第5学年)を紹介します。
〔食に関連する内容〕
我が国の農業や水産業における食料生産について、学習の問題を追求・解決する活動を通して、次の事項を身に付けることができるよう指導する。
ア 次のような知識および技能を身に付けること。
(ア)我が国の食糧生産は、自然条件を生かして営まれていることや、国民の食料を確保する重要な役割を果たしていることを理解すること。
(イ)食料生産に関わる人々は、生産性や品質を高めるよう努力したり輸送方法や販売方法を工夫したりして、良質な食料を消費地に届けるなど、食料生産を支えていることを理解すること。
(ウ)地図帳や地球儀、各種の資料で調べ、まとめること。
イ 次のような思考力、判断力、表現力などを身に付けること。
(ア)生産物の種類や分布、生産量の変化、輸入など外国との関わりなどに着目して、食料生産の概要を捉え、食料生産が国民生活に果たす役割を考え、表現すること。
(イ)生産の工程、人々の協力関係、技術の向上、輸送、価格や費用などに着目して、食料生産に関わる人々の工夫や努力を捉え、その働きを与え、表現すること。
〔当該教科で指導することが考えられる例〕
*米づくりの盛んな地域を取り上げ、生産技術の向上(機械化による効率化や省力化、収穫量の増加、品種改良や情報の活用など)に着目して、国民の主食である米の生産に関わる人々の工夫について調べられるようにします。
*野菜づくりの盛んな地域を取り上げ、生産技術の向上に着目して、野菜の生産に関わる人々の工夫について調べられるようにします。
*生産物の種類や分布、生産量の変化、輸入など外国との関わりなどに着目して調べ、食料生産の概要を捉えられるようにします。
*日本の食料生産における問題を取り上げ、生産性や品質を高める工夫を消費者や生産者の立場に立って、多角的に考え、これからの農業や水産業における食料生産の発展に向けて自分の考えをまとめることができるようにします。