発達栄養学194 家庭、技術・家庭教科での食に関する指導・中学校1

文部科学省の「食に関する指導の手引」では教科ごとの食に関する指導を各論として掲載しています。ここでは家庭、技術・家庭の中学校の食に関連する内容を紹介します。
ア 目標
生活の営みに係る見方・考え方を働かせ、衣食住などに関する実践的・体験的な活動を通して、よりよい生活の実現に向けて、生活を工夫し、創造する資質・能力を次のとおり育成することを目指す。
(1)家族・家庭の機能について理解を深め、家族・家庭、衣食住、消費や環境などについて、生活の自立に必要な基礎的な理解を図るとともに、それらに係る技能を身に付けるようにする。
(2)家族・家庭や地域における生活の中から問題を見いだして課題に設定し、解決策を構想し、実践を評価・改善し、考察したことを論理的に表現するなど、これからの生活を展望して課題を解決する力を養う。
(3)自分と家族、家庭生活と地域との関わりを考え、家族や地域の人々と協働し、よりよい生活の実現に向けて、生活を工夫し創造しようとする実践的な態度を養う。
イ 教科の特徴
技術・家庭科(家庭分野)では、生活の営みに係る見方・考え方を働かせ、衣食住などに関する実践的・体験的な活動を通して、生活を工夫し創造する資質・能力を育成します。そのため、生徒が家族・家庭や衣食住、消費・環境などの内容について個別に捉えるだけでなく、生活全体を見通し、総合的に捉えて課題を解決する方法を見いだすなど、よりよい生活の実践や社会の構造に向けて学習を進めていくことが重要です。技術・家庭科(生活分野)の学習は、小学校家庭科の学習を踏まえ、その系統性を考慮しながら指導する必要があります。
また、食生活を家庭生活の中で総合的に捉えるという技術・家庭科(家庭分野)の特質を生かし、家庭や地域との連携を図りながら健康で安全な食生活を実践するための基礎を培います。小学校における学習を踏まえ、他教科などとの連携や学校給食との関連、高等学校家庭科との系統性を図るとともに、基礎的・基本的な知識および技能を確実に習得し、食育を一層推進します。