発達栄養学199 家庭、技術・家庭教科での食に関する指導・中学校6

文部科学省の「食に関する指導の手引」では教科ごとの食に関する指導を各論として掲載しています。ここでは家庭、技術・家庭の中学校の食に関連する内容を前回に続いて紹介します。
*中学生の1日分の献立作成の方法については、給食の献立や料理カード、デジタル教材などを活用して、1日3食のうち幾つかを指定して残りの献立を立案するなど、1日分の献立について全体的な栄養のバランスを考えることができるようにします。例えば、(3)「日常食の調理と地域の食文化」のアの(ウ)や(エ)との関連を図り、実習する献立や伝統的な郷土料理、自分で作る昼食の弁当の献立を中心に1日分の献立を考える活動などが考えられます。また、学校給食が実施されている学校では、給食の献立も活用することが考えられます。
*用途に応じた食品の選択については、目的、栄養、価格、調理の能率、環境への配慮などの諸条件を考えて選択することが大切であることを理解できるようにします。(3)のアの(イ)、(ウ)または(エ)との関連を図り、例えば、調理実習で使用する生鮮食品や加工食品の表示を調べたり、手作りのものと市販の加工食品などを比較して用途に応じた選択について話し合ったりする活動などが考えられます。
*食品の安全と衛生に留意した管理については、特に、魚や肉などの生の食品について、食中毒予防のために、安全で衛生的に取り扱うことができるようにします。食品の保存方法と保存期間の関係については、食品の腐敗や食中毒の原因と関連づけて理解できるようにします。
*材料に適した加熱調理の仕方については、小学校で学習したゆでる、いためる調理に加え、煮る、焼く、蒸すなどを扱います。蒸すについては、ゆでる、いためる調理などと比較することにより、水蒸気で加熱する蒸し料理の特徴を理解できるようにします。また、火加減の調節が大切であることを理解させ、加熱器具を適切に操作して、魚、肉、野菜などを用いた基礎的な調理ができるようにします。