100gの分量が100kcalというように、重量とエネルギー量が同じであれば、これほどわかりやすいことはないのですが、食品によってエネルギー量が異なるので、重量では単純に示すことはできません。
三大エネルギー源のエネルギー量は、1gあたりが、たんぱく質で約4kcal、脂質で約9kcal、糖質で約4kcalとなるといっても、たんぱく質、脂質、糖質には、それぞれ種類があって、種類によってエネルギー量は上下します。ご飯は糖質の代表ではあっても、たんぱく質も脂質も含まれています。
また、それぞれの食品によってエネルギー量は微妙に変化するので、これを同じエネルギー量として摂取できると計算するのは難しくなっています。
そこで、100kcal栄養学をすすめるときには、簡単な目安を示しています。それは手を使う方法で、肉と魚は手の厚さで、手のひら半分(指4本分)の量としています。これが1切れの量となります。卵は手で軽く握れる空間で、これが卵1個分となります。つまり、卵1個(M)は1個が100kcalとなります。豆腐は手を握ったグーの大きさ、果物も手を握ったグーの大きさです。
野菜は両手のひらの上に山盛りに乗せた量が1日分で、これを3回に分けて食べるようにします。1回分は25kcalと計算しています。
みそは親指の第1関節大が目安で25kcalです。これを別のもので示すと、梅干しの大1個の量です。油だけは手で表現するのは難しいのですが、揚げ油は材料の10%としていて、100gのトンカツには10gの油が使用されているとして、これが100kcalの量の目安となります。また、油は大さじ1の量は13gで、100kcalとしています。てんぷら以外の揚げ物は1人前は10g前後を目安としています。