人間は1日に朝食と夕食を食べることが定着してから、体内で12時間ほどしか保持されない栄養素(ビタミンB₆、ビタミンB₁₂)が現れるようになりました。ビタミンB₆とビタミンB₁₂は、ビタミンB₁、ビタミンB₂と並んで三大エネルギー源(糖質、脂質、たんぱく質)を材料にしてエネルギーを作り出すために必要であって、これらのビタミンB群が不足すると脳と身体を正常に働かせるためのエネルギーが充分に作られなくなります。
4種類のビタミンB群は以下のような特徴があります。
◎ビタミンB₁
水溶性ビタミンで、チアミンとも呼ばれています。糖質のエネルギー代謝に必要な補酵素としての働きがあり、疲労回復のビタミンとも呼ばれます。糖質からエネルギーを作り出す過程でできる乳酸は肝臓でブドウ糖に変換されてエネルギーとなりますが、ビタミンB₁が不足するとブドウ糖への転換が遅れ、乳酸が疲労物質として蓄積され、筋肉疲労や全身の倦怠などを引き起こすことになります。糖分や清涼飲料水を多く飲むと、急激な糖質代謝のためにビタミンB₁が不足しやすくなります。脳の唯一のエネルギー源でもあるブドウ糖をエネルギーとして利用するときにビタミンB₁が必要で、不足すると脳の低血糖状態を引き起こし、中枢神経や末梢神経の働きが低下します。食品では、豚肉、ウナギ、カツオ、レバー、大豆、ニンニクなどに多く含まれます。
◎ビタミンB₂
水溶性ビタミンで、リボフラビンとも呼ばれています。糖質、脂質、たんぱく質のエネルギー代謝の補酵素で、特に脂質の分解・合成に深く関わっているため、不足すると血液中の中性脂肪や体脂肪の増加を引き起こします。成長の促進、細胞の再生などの作用があり、美容のビタミンとも呼ばれます。ビタミンB₂が欠乏すると口内炎、舌炎症、口唇炎、角膜炎などが起こります。脂質の摂取が多くなるとビタミンB₂の必要量が増え、体内で不足しやすくなります。食品では、ウナギ、サンマ、レバー、大豆、牛乳などに多く含まれます。
◎ビタミンB₆
水溶性ビタミンで、ピリドキシンとも呼ばれています。糖質、脂質、たんぱく質のエネルギー代謝の補酵素で、特にたんぱく質の分解・合成に深く関わっているため、不足すると貧血や肌荒れ、湿疹、神経系の異常などを引き起こします。腸内で腸内細菌によって合成されます。食品では魚や肉に多く含まれますが、調理したり、加工食品にすると失われやすくなっています。
◎ビタミンB₁₂
水溶性ビタミンで、コバラミンとも呼ばれています。脂質のエネルギー代謝の補酵素で、中枢神経や脳の機能を維持する作用があります。造血作用に関わり、葉酸とともに骨髄で正常な赤血球を作り出すのに欠かせません。腸内で腸内細菌によって合成されています。食品では、レバー、肉、魚介類などの動物性食品に多く含まれます。動物性食品を摂らないと不足して、エネルギー代謝に悪影響が出ることにもなります。

