発達障害と間違われやすいアーレンシドローム2

アーレンシンドロームは視覚の過敏症と呼ばれていて、光の一部に対する感受性が高いために起こるものです。アーレンシンドロームの主症状は、光を眩しく感じるだけでなく、白い紙だけでも眩しくて文字が見えないということも起こります。
この光の感受性が強いことから日光や照明が苦手で、特に青い光のブルーライトのLEDの光が強く感じて、非常に不快な気分にされます。テレビもパソコンもスマホもLEDの光なので、操作だけでなく、テレビを正面から見ることもできないという人までいます。
そして、めまいやイライラ、不安、疲れが起こり、頭痛や気分の落ち込み、落ち着きのなさも起こり、悪くするとうつ状態の引き金にもなりかねません。これが発達障害の自閉症スペクトラム障害、注意欠如・多動性障害と勘違いされることもあります。
よく見えなくなることから文字を正しく読むことができずに、早く読めない、本に書かれていることが理解できない、間違って読んでしまうということから学習障害の読字障害と勘違いされることもあります。また、よく見えないことから文字や図が上手に書けない、という書字障害にも間違われます。
光を避けるために室内を暗くしたり、暗いところに閉じこもるということもあって、これが自閉症スペクトラム障害と間違われることにもなりかねません。
発達障害では運動不足から体操や球技が苦手ということがあっても、感覚の調整がうまくいかないということは、あまりみられません。それに対して、アーレンシンドロームは白い光が眩しくて白いボールが見えにくい、二重に見えるというようなことが起こって、ボールがキャッチできない、スパイクが打てないということにもなります。跳び箱のマットも白いために見えにくく、距離感がつかめずに手がうまくつけない、激突するということも起こります。
距離感がつかめないと階段で転ぶ、エスカレータに乗るときにつまずくということになり、悪くすると普通に歩いているだけでも強い光を感じたり、白い壁にところでは正常に歩けずに転倒することにもなりかねません。
このような状態では自動車を運転するのも危険で、夜にライトが点灯されると対向車のヘッドライトが急に眩しく感じる、信号の3色がよく見えない、ということもあり、軽いアーレンシンドロームであっても非常に疲れやすくて、歩行者が見えにくいというようなことも起こって、これが事故にもつながりかねないのです。